子どもと運動

私は、子どもの運動のことに関わっている。具体的には、35年間ミニバスケットボールの指導に携わっている。ここで一度、子どもにとって運動は如何に必要か整理してみるためにペンをとった。

子どもたちの遊びが大きく変わってきた。私が子どものころは生活すべてが運動だった。春は山に行ってフキノトウを採ったり、夏は川で魚をとり、トンボや蝶などの昆虫を追いかけた。秋になるとワラビを採ったり、キノコ狩りに興じ、冬は湖や学校の校庭でスケートをし、雪が降ると裏山で竹スキーをしたりした。季節ごとにやることは違うが、常に体を動かしていた。自然と筋肉が付き、持久力も高まった。中学からは部活動や農家の仕事で汗をかき、夕方家に戻ると階段も上がれないほどに疲れ果てた。現代の子供は、年々運動する時間が減り、塾での勉強やスマホやテレビゲームに時間を費やす。

子どもの運動神経の発達については、神経系の発達は2歳くらいから始まって、5歳くらいで約80%は出来上がり、10歳から12歳前後で約100%発達すると言われています。今の子どもの置かれている環境から推察すると運動は成長期に不可欠なものである。成長期の運動は、大人になってから取り返すことができないものなのである。

成長期の運動は、成長に合わせることが必要である。小学生時期は、神経系統「動きづくり」(巧みさ)が身につくからバスケットボールでいえば、あらゆる技術スキルを習得させることができる。中学生時期は、持久力系が発達するため、走り込みを多くし、スタミナをつける。高校生時期になると筋力をつける必要があり、筋力アップトレーニングを行うようにする。

繰り返し整理するが、神経系は小学生のうちに完成し、10歳から12歳までにほぼ大人と同じレベルに完成する。脳の機能そのものが大人と同じになるわけではないが、その元になる神経のネットワークは完成する。身体を動かすいろいろな能力は、神経細胞と神経細胞が繋がることで身につき、一度繋がった神経細胞は離れることはない。小学生期に神経系統の運動をさせることはこの時期しか発達しないからです。大人になってからでは遅いのです。小学生期に神経系が発達して巧緻性が高まると、スポーツの技術習得がたやすくなります。

小学生期の運動の基本は、楽しみながら行うことで、ある程度の勝利の意識は持つものの失敗より挑戦を意識させることが大切である。手前味噌だが、私の指導しているバスケットボールは、手から足先までバランスよく体を動かす競技であり、多種多様な動きも要求される。まさしく、理にかなった競技である。

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