教育の無償化について

6月に策定する経済財政基本方針「骨太の方針」に向けて、ここで取り上げる「教育の無償化」に注目したい。

そのきかっけとなったのは、安倍首相の施政方針演説だ。「どんなに貧しい家庭に育っても、夢をかなえることができる。誰もが希望する高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整えなければならない。…」教育無償化に取り組むことを示唆した発言である。さらに、自民党の小泉議員が「こども保険」構想を出し、議論に本格参戦しようとしている。もともと教育無償化を憲法改正案に盛り込んでいる日本維新の会は民進党を巻き込んでもいる。教育の無償化については各政党で一致しており、論点は、就学前教育(保育園・幼稚園)だけに限定するか大学まで対象化を広げるかである。また、日本の教育に対する公財政支出はOECD加盟国のい中でも低く、家庭の教育費負担が多くなっている現状を考えても妥当な制度だと考えられている。私は、教育の無償化は反対である。理由については以下に述べる。

一律に無料化することは、国債が膨らみすぎている現状に対してよいのだろうか。また、無償化することにより、日本の子どもたちや学生の学習意欲が向上するのだろうか。はじめに前者についてだが、無償化の範囲次第で必要な財源は数千億から5兆円まで大きく変わる。そしてその財源はどこに求めるのだろうか。現在のところその案は4つあり、①教育国債を発行する②社会保険料に上乗せする③消費税10%になったときその1%分を教育費にあてる④歳出削減に財源を求めるである。特に①から③までは将来世代へのつけ回しであり、結局は国民が負担することになる。税金を使ってすべての子どもの教育を充実させることがいいことなのだろうか。私は、「教育の無償化=学力の向上」はないと考える。長い教員生活から推測しても一律の無償化は効果がない。私は、学習意欲があり、しっかり学力をつける者に対しては授業料等を無償化する政策がよいと思う。現在の奨学金制度を充実させることがよいと思う。しっかり勉強し、力をつける者のみに手厚くするようなシステムの構築が望ましいと考える。「貧しい家庭に育っても、学習意欲があり、それなりの成果を出した者のに対しては手厚く支援する」ことこそ大事である。一律にばらまくことは決してよいことだとは思わない。政治家の考える政策は、選挙のための政策であり、本当に教育の質を上げることにはつながらないと考える。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする