「デジタライゼーションが日本型正社員を消滅させる」を読んで

文藝春秋の2019年の論点100の中の大内伸哉先生のこの投稿を読んで気が付いたことを述べたい。

表題の「デジタライゼーション」とはあらゆるモノやコトがデジタルデーターとして、コンピューターで処理可能なものになることである。昨今の労働問題では、第4次産業革命は、IOT、ビックデーター、AI、ロボットの技術をふんだんに活用した技術革新が、従来のビジネスモデルを一変させ、労働の世界にも大きな影響を与えると考えられている。

従来から行われている日本型雇用システムは、正社員は大学(高校等)を卒業した直後に、職業的なスキルがゼロの状態で企業に雇い入れられる。企業は、定年までの長期雇用を前提に雇った正社員を、企業に貢献できる人材へと育成するために、様々な職務を体験させながら、その適性に合う職種を見つけ出そうとする。欧米の、特定の職務に従事させるために人を採用するものとは大きく異なっている。このような拘束的な働き方は、長時間労働による健康被害、頻繁な転勤による私生活の犠牲、専門的スキルが身につかないことによる転職力の欠陥といった弊害もあったが、雇用や賃金の安定が保障されたため、多くの日本人は正社員として働いた。

しかし、これからはそのようには進まないと言われはじめた。「デジタライゼーション」が進んでくると従来の正社員はもはや不要になる。なぜならば、現在必要とされるスキルは、10年後には不要になる可能性が高いのである。そうなると企業も長い時間や費用をかけて人材を育成するよりも、その時点時点で必要な人材を労働市場から調達するようになる。さらに企業によっては、スペシャリストに対して業務委託契約をする可能性が強い。生涯に渡っての雇用システムは必要がなくなってくるのである。

これからの人材は、企業に帰属せず、自分の特性に合ったスキルを身につけ、自分らしい生き方を模索する必要がある。また、行政はこうした働き方改革をサポートすることが求められる。

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